明治~昭和初期の花嫁衣裳

横浜「シルク博物館」で開催されていた「シルクのシンフォニー ー染と刺繍の輝きー」展を見てきました。
着物好きな友人が先に見に行って、花嫁衣装もたくさん出ていたよと教えてくれたので最終日に滑り込み。
現代の作家の作品から、古い時代の資料的価値を持ったものまで、幅広く見ることができました。

古い時代の花嫁衣装は白・黒・赤の三色揃い袖。
こちらは鳳凰と桐をあしらった留袖です。

花嫁衣裳 三枚襲留袖(1926年)

上着:黒に菊、中着:赤に竹、下着:白に梅がそれぞれに描かれています。

驚いたのが次の2点。
まずはこのダイナミックな波模様の引振袖、今では見られないイメージの柄ですよね。
波間に描かれている鏡も大振りで、雄々しささえ感じます。

振袖:黒縮緬地 波に古鏡模様染繍 丸帯:綴織地 鼓に文箱中啓模様刺繍(1938年)

こちらは孔雀がみっちりと刺繍で描かれている振袖なのですが、色といい柄といい、とても大胆。
日展に出品されたものだそうですが、解説によればこの時期(戦後すぐ)は孔雀の意匠が人気だったとか。
おあつらえなのでトレンドや唯一無二という点を意識するお家も多かったのでしょうね。

振袖「陽光」綸子縮緬地 孔雀と洋蘭模様染繍/皆川 月華作(1952年)

古い花嫁衣裳には、鳳凰柄が現代より多いように感じます。
色遣いや顔つきがシャープなイメージだからかなと思うのですが、どうでしょう?

振袖:黒縮緬地 桐に鳳凰模様染繍(昭和初期)

こちらは現在も人気の鶴の色打掛。
ただし、大きな立涌をベースに、カラフルな色の大きな鶴が飛んでいるので、やっぱり大胆で華やか。

打掛:白浮紋綾地 破れ子持雲立涌に松喰鶴模様刺繍 振袖:紅綸子地 総匹田絞 掛下帯:白糸錦地 四季の花束模様刺繍(1931年)

職人さんが減り続けているので、今ではもう作ることが難しいものばかりだと思います。
提携ショップさんでも、ヴィンテージの衣裳は復刻どころか修繕も難しくなりつつあると聞いていますから。
写真撮影もOKの展示だったので、とにかく全て撮影してきました。
ガラスに照明や後ろのショーケースの光が反射するのが残念でしたが。
写真はおまけのようなものなので二の次としても、普通に見る際も光で柄が見にくくて……次の機会では再考していただけると嬉しいなと。

他の展示も見事なものばかりでした。

刺繍の訪問着は福田喜重さんの作品。

芹沢銈介さんの着物なんて絶対に手に入らないけれど、これは好きだなぁ。

こんなモダンな黒留袖も。

 

この色留袖は落葉の赤が効いていて実に素敵です。

裏地も凝っているのです。

最寄駅に隣接した横浜ユーラシア文化館を通った際に「装いの横浜チャイナタウン」展をやっていて、大急ぎで観覧。

チャイナドレスの歴史や横浜の華僑の方たちの花嫁衣装についても知ることができました。
中国では花嫁の色は赤、日本と共通していますね。
黒字の上着に赤字のスカートというのが伝統的な花嫁衣装だそうで、中国の絹のしっとりした光沢に美しい刺繍が施された衣裳は実に美しかったです。

この日は山手西洋館がもう1つの目的地。
花のパートナーである「アトリエ アンダンテ」田口セツ子さんが山手111号館を飾っていたので、見に行ってきました。
入った瞬間から花の香りに包まれました。

白とグリーンというすっきりした色で、かなりダイナミックな装飾なのに、
ホームパーティ前に家主の奥さんが家中を花で飾ったような温かみもある。
白無垢もあったので、さながら自宅での娘の結婚式、という感じでしょうか。
(私の勝手なイメージですが)

花と洋館という大好きな2つの要素のコラボレーションなので、楽しくてしかたがなくて。
時間があまりなくて、他2つの館しか見られなかったのですが、毎年恒例の展示だそうなので来年もまた行けたらいいなと思います。

それから、洋館と着物花嫁の取り合わせも絶対に素敵なはず。
山手西洋館はウェディングもやっているので、会場の候補にと改めて思いました。
スペースをどう使うかや、ゲストが快適に過ごせるように何かと工夫も必要な場所です。
「まとう」におまかせいただければベストなご提案をいたします。

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