着物に親しんでいる花嫁さんは、着物の下に着るものもいろいろと持っているはず。
結婚式用にまっさらなものを用意するつもりだけれど、せっかくなら結婚式後のとっておきのシーンでまた使えるものがいい、と考えている方も多いと思います。
着物の知識のある花嫁さんのために、私なりの肌着の準備について書いてみます。
女性用の肌着
肌襦袢
花嫁の着付けでは一般的な着物よりも衣紋を深く抜きます。
そのため、花嫁用の肌襦袢は襟の開きが大きくなっています。
一般的な肌襦袢だと、前の合わせは変わらないのですが、後ろは衿から覗いてしまうんです。
襟ぐりが深い分にはいつもの着物でも使用できるので、花嫁用の肌襦袢を用意しましょう。
寒い時期に結婚式を行う方の場合、防寒のための肌着を着ようと考えている方もいると思います。
花嫁の着物は生地の厚いものを重ねて着るので、肌襦袢の下にキャミソールを一枚着るだけでも十分です。
一般の着物だと腕の辺りも寒さから守りたくなりますが、打掛姿ならまず寒さは感じないと思います。
引振袖の場合は重ね着はしないので、袖のあるものを下に着ておくといいかもしれません。
私は普段の着物ではもっぱらヒー●テックなどの襟開きが広いものを肌襦袢代わりに着ているのですが、気をつけなければいけないのは袖の長さ。
打掛に比べると着物の袖も軽く、ちょっとした表紙に腕が見えてしまう可能性もあるので、半袖~五分袖くらいのものがおすすめです。
和装スリップを愛用している方も多いと思いますが、私が以前使用していたスリップは襟ぐりが狭かったんです。
最近は花嫁用に襟開きが広いスリップタイプの肌着もあります。
開きが広い分には普段の着物にも問題なく使えますから、スリップタイプを愛用している方は探してみてはいかがでしょう。
裾除け
裾よけは普段と同じもので大丈夫。
私は着物を着るときに裾よけではなく、綿素材のステテコを履いています。(和装店で購入可能)
踊りの方などが使うもののようで、足さばきがよくて動きやすいんです。
綿素材なら静電気も起きにくいので、寒い時期の重ね履きにもおすすめです。
防寒用に下に何か着ようと思う方には、膝丈より短いものをおすすめします。
褄を取って歩く際に、後ろ脚が裾からちょっと覗いたりすると、長いものでは確実に見えてしまうからです。
(これは私の経験談でもある)
肌襦袢のところでも書きましたが、打掛は厚手の着物の重ね着になるのであまり防寒の必要はありません。
引振袖は普通の着物と同じと考えて、対策をしておくといいでしょう。
和装ブラ
胸の豊かな方の場合は、凹凸をなくす補正のために和装ブラや晒が必須ですが、そうでなければ着けなくてもあまり問題がありません。
着付けの方によっても考え方が違うので、事前に聞いてみるといいと思います。
以前、某メーカーさんの花嫁用和装ブラをモニターでいただきました。
胸をきれいに押さえてくれるのに締め付け感はゼロ、実に快適だったんです。
総レースなのでちょっと贅沢な気分になれて、跡も残りにくい和装ブラ。
これはいいアイテムだなぁと感じて、今も愛用しています。
せっかくの花嫁姿なので、いいインナーを身につけるのもいいですよね。
それこそ、普段の着物にも使えますし。
なお、着物の後にドレスを着る予定があり、そのドレスがベアトップやオフショルダーのように肩が出るタイプなら、無理にブラをする必要はありません。
万が一跡が残ってしまうと困りますから……。
状況に合わせて考えてみてくださいね。
男性用の肌着
ご新婦が着物に親しんでいるなら、ご新郎の肌着も揃えてあげるのではないでしょうか。
ただし、男性は女性以上に着物用の肌着を用意する必要はありません。
今後、着物を着る機会を持とうと思っている方なら一式揃えてもいいですが、そうでなければ普通のものを上手く活用すればOK。
肌着
肌着はVネックのTシャツで大丈夫です。
ただし、かがんだりすると襟元からチラ見えしてしまう可能性もあるので、開きが深いものにしましょう。
着物は袖口にゆとりがあり、生地の滑りがいいので、腕を伸ばすと腕があらわになってしまいます。
長袖の肌着だと見えてしまうので、半袖にするのがいいでしょう。
ステテコ
袴の下は、フルレングスのレギンスで構いません。
肌が直に袴に触れないように履くものなので、長いものを用意しましょう。
袴はキュロットスカートのような形状なので、スースーして男性は落ちつかないと思います。
下に1枚ぴったりしたものを履くことでそれが緩和されます。
逆に、暑い時期ならぴったりしたレギンスより、空気の入る着物用のステテコが涼しいですよ。